プロセスワーク研究会 2010年 セミナーのご案内
『個人神話とプロセスワークのナラティブ(物
語)療法〜子どもの頃の夢と大地の心理学〜』
『ユング自伝』(みすず書房)でユングは、自分の人生は(意識ではなく)無意識の実現でありその受け皿は「神話」であること、また「個々人」の人生は差異と多様性に満ちており、自分ができることは、「個人神話」について物語ることだと述べています。プロセスワークは、「子ども頃の夢」との関連で「個人神話」を紡ぐことを繰り返し推奨して来ました。ユングは『子どもの夢』(人文書院)で、幼い頃の夢は、その人の人生を「予見する」と述べていますが、プロセスワークは、そこ
には「アガスティアの葉」のように、ひとり一人の異なる人生のコードが書き込まれていると考えます。
ここで大事なのは「子どもの頃の夢」を「神話」的次元まで深めること、ならびにそれと主体的に関われる(強くもあれば弱さにも開かれている)柔軟な「個(自我)」を作ることです。子どもの頃の夢にはプロセスワークの一次プロセス(自我)の側面と、二次プロセス(非自我)の側面とが描かれていますが、ユング的にいえば人生前半では一次プロセスの語りを応援するアプローチが重要です。
自我に対する非自我は、ナラティブ・セラピーの「ローカル(local)」なプロセスに当たります。人生後半では、このローカルな二次プロセスが語りの中心となっていきます。従来の自我の物語が外的(社会)適応のそれであり、既製品的な(ポストモダニストの言い方をすれば)「大きな物語」であるとすれば、非自我の語りはローカルで「小さな物語」です。これは「内的適応の物語」であり、主観的なものであるため他者のそれと比べることができません。
大きな物語が他者との比較の中で、ベスト・ワン(ナンバー・ワン)を目指すものであるとすれば、小さな物語はオンリー・ワンを指向するものであり、テイラー・メイド(オーダー・メイド)で紡ぎ織り上げるものです。小さな物語はアーティストや職人のように、自分が納得できるまで鍛錬し、何度も作り直し、磨き上げていくものでしょう。こうしたことを魂やドリームボディは、人生後半に私たちに要求してきます。「入念さ」、「綿密さ」を仏語や英語では”elaborate”と言いますが、この文字は職人の”labor(労働)”から成り立っています。また、この仕事はI.イリイチの「ヴァナキュラー」を思い起こさせます。それは「市場で売買されない、家庭で作られ、共有地に由来する」と言う意味で、ヴァナキュラーな仕事は「手仕事」を意味します。
さて、localには「地方の」という意味の他に、「局所的な、場所の、ある土地特有の、地元の」という訳があります。自分固有の小さな物語を語るにはあなたは「地方の、ある土地の、場所の」中に根付く必要があります。抽象的な「社会」への適応ではなく、ローカルな具体的な大地への指向が重要となります。これについては、プロセスワークの最新の成果が詰まった『大地の心理学』(コスモス・ライブラリー)を参照していきます。
このセミナーでは「あなた」の人生の物語を紡いでいきます。それを織り上げるきっかけとして、子どもの頃の夢やあなたにとって意味あるローカルな大地に触れ、神話的次元に目を向けます。個人神話や子どもの頃の夢、大地、プロセスワークに関心のある方のご参加をお待ちします。
開催時間、参加費
日 程:2010年3/14(日)
時 間:10:00〜17:00(9:50開場)
場 所:都内 (お申し込みいただいた方に詳細をお知らせします)
参加費:21,000円
講 師:富士見ユキオ
お問い合わせ/お申し込み
お問い合わせ/お申し込み先:プロセスワーク研究会
〒107-0052 東京都港区赤坂4-4-18-3F
FAX:03-5570-2860
E-mail:gdmwx113*ybb.ne.jp(*を@に変えてください)
※ご参加に際しては、『トレーニングにあたって』を一度ご覧ください。




