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現代シャーマニズムとしてのプロセスワーク(2)

 

(1)プロセスワークの夢や身体とのワークの特徴の一つは、シャーマニズムのように、意識とリアリティの「変容状態」を活用するところにあります。

 

深層心理学は「日常自我意識」から夢を分析、解釈しますが、それは「外」からの夢へのアプローチになりがちです。

 

その理由は、「夢」が日常意識とは違う意識、つまり「夢意識」、また、日常的現実とは異なる「非日常的現実」にあるからです。

 

自分の主観を用いて夢に近づくことを試みる心あるセラピストもいますが、夢は主観を超えているため、それでも夢に参入するのは困難です。

(「自分の主観」とは、「自我」または「自我の主観」また、「心」も、「自我」や「マインド」を指します。一方、「心」つまり「自我」を超えたものは「魂」「スピリチュアリティ」「聖なるもの」などです)

 

それに対して、プロセスワークは夢のリアリティの中に入り、「内」からそれらの現実を体験していきます。

 

内側に入いるには、日常意識状態とは異なる「夢」のリアリティに対応した夢意識状態に、私たちの意識状態を変化/変容させる必要があります。

夢は私たちの起きている時と違う意識状態=違う現実に存在しているからです。

 

文化人類学の言う「参与しながらの観察」を心理学的に実践するには、「日常意識状態」という文化から出て、「夢意識状態/夢現実」という異文化に加わることが不可欠です。

それが、プロセスワークが文化人類学を応用した「参与しながらの観察」であり、そのベースにある考え方を「意識とリアリティの文化相対主義」と呼びましょう。

 

今日、プロセスワークは、この相対主義を意識と現実の「多次元性」や「深層民主主義」という点から包括しています。

 

夢意識状態とは、私たちが毎晩夜夢見ている時の意識状態です。私たちは、毎晩夢の現実、夢の次元、夢の世界を訪れているのです。

 

私たちは夢意識=夢現実に毎晩触れているのですが、日常自我意識、昼の意識は、それを自らとは関係ないように感じています。というより、昼の意識は自分自身と夢意識=夢リアリティとの関係を考えた
ことすらないのではないでしょうか?

 

現代人の日常意識=昼意識と夢意識とはスプリット(分断/分離)されているのではないでしょうか? 

 

プロセスワークは、私たちが毎夜参加している「夢」の中に、昼の起きている時に加わることを企てます。

 

これに対して心理療法の多くは日常意識、昼の意識のままで、「夢」を分析、解釈しようとします。

 

これは、アメリカ人がアメリカ人の(自我の)立場から日本人を分析する態度、日本人が日本人の(自我の)目線で先住民文化を解釈する姿勢と同じです。

 

それには文化相対主義の立場からすると大きな問題がありますが、「自我」を支える「臨床心理学」的には、また「臨床的プロセスワーク」的には意味があります。(この点については「臨床的プロセスワーク」の項を参照して下さい)

 

一方、プロセスワークは夢意識、夢現実に入って夢の中から夢の意味、意図、意志を読み解こうとするのです。

 

プロセスワークは、昼と夜とで一日と考えます。
昼で一日が終わるのではなく、夜寝て夢を見ている時を含めて一日と考えるのです。

 

ユング的に言えば、昼と夜とで「全体」です。意識と現実の立場から、この全体性を尊重するには、昼だけでなく夜の意識状態、現実のありようを大事にしなければならない、となるでしょう。

 

この夜の意識、夜の現実を積極的に活用して来たのがシャーマニズムであり、プロセスワークは、その現代版と言えると思います。

 

 
※ご参加に際しては、『トレーニングにあたって』を一度ご覧ください。

 

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